第8回「学校保健委員会の立ち上げを巡って」
 
[01]はじめに  [06]学校・地域の情報共有の場
[02]学校種での悩みの違い  [07]気楽に開催できる学校保健委員会
[03]学校医の活用  [08]保健主事の役割
[04]学校保健委員会の運営  [09]若い養護教諭に伝えたいこと
[05]評価とチェック  

若い養護教諭に伝えたいこと

衞藤 最後に、全国の養護教諭の方々を念頭に浮かべながら、学校保健委員会ということで、同僚、経験の浅い養護教諭の方々に伝えることという観点で一言ずつお願いします。

櫻井 学校保健委員会は自分の学校に応じたやり方があると思っています。それがたとえ学校内だけの会議形式のようなものであっても、それしかできない学校であれば、それをすることに意味はあると感じています。たとえその場に生徒がいなくても、校医さんに忙しいから出席できないと言われたとしても、校医さんからこんなことを言ってもらえましたと伝えるだけでも意味があるといつも思います。若い方も、恐れずに、できる形でやってほしいと思います。

濁川 私も同じです。三十何年やっていても、毎年これでいいのかなと思ってきているので、皆さん多分、立派な保健委員会はできないけれども、学校保健委員会は必要だということを基本に思ってもらい、少なくとも年1回は開催して、それがどう地域に広がっていくかなということも考えながら次に進めればいいと思います。取りあえず回数を増やすことを目標に、それができるようになったら質も考えるという段階を踏んでほしいと思います。

増山 今日は、ほかの県でも学校保健委員会に対しては悩みながらやっていらっしゃるということが分かって安心しました。みんなで子どもたちの健康について話せる時間が学校保健委員会だと思えばいいのです。養護教諭が中心になる場面はどうしても多くなりますが、校医さん、保護者、先生方、子どもたちというメンバーが集まれるよい機会なのだと思います。みんなで子どもたちの健康について話し合う時間が1時間でも持てるということだけで、学校保健委員会の意味はあると思います。

衞藤 ありがとうございました。今日は学校保健委員会をめぐっていろいろな角度からお話ができました。皆さん、それぞれ来たときとは違う何かを持って帰れればいいと思いますし、この座談会をポータルサイトから読んでいただく方々にも、そこから何かを感じていただければいいのではないかと思います。