成長曲線〜学校での成長曲線の活用〜
 
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AED普及の課題

【衞藤】本日ご紹介いただいたケースはいずれも運動が多かったわけですけれども、そのほかに日本は自然災害が多いですから災害時であったり、あるいは、あってはならないことですけど不審者の侵入によって例えば、犯罪被害。大阪教育大学附属池田小学校で14年前(平成13年6月8日)、23名の児童および教員が殺傷されるという痛ましい事件が起こりました。そのような事態の時でも命を助けるということはできる限りはやらなくてはいけないことだと思いますので、いろいろな機会を通じてこういったことの重要さを伝えていくということが私たちに課せられて、それぞれ、それをやっていくことではないかなと思います。、さらにどんなことをするのが、よりよくするためには必要なのかというあたりをいかがでしょうか。

【坂本】今日の話の途中でも出ましたけども、特に今日ここにいらっしゃる方をはじめ教職員の方が児童生徒を守るために心肺蘇生を学んだり、AEDを整備したり、一生懸命訓練をする。これはもちろんさらに進めていただきたいですのですが、先ほども言いましたが学校教育の中で心肺蘇生ができることが当たり前、することが当たり前という知識と態度と技術が子供たちの身について、そして卒業してからもずっと、その気持ちと技術を持って生きていくという社会にぜひともしたい。まだなかなか全ての学校、小学校高学年から中学、高校というところで実技も含めてきちっとした講習・訓練をするには授業時間が足りない、そこまで時間が割けないとか、あるいは人形の数がたくさん準備できないとか、教職員のだれもが教えられるかというとなかなか自信がないとか、いくつか問題点はもちろん挙げられてはいるわけですけれども、そういうものはやはり具体的な問題として1つずつ解決していければと思います。これは私見ですが、日赤や消防の方の御協力をいただくだけでなく、学校の現場の中で先生方ご自身が率先してやると、一緒にやろうというそういうことを見せて、教えていただくということが非常に必要ではないかなと。これは大事だからと口で言うだけで、あとは消防の人が来ているから見ているだけでは子供たちから見ると、先生はやる気あるのかなという気持ちになってしまってはいけないと思うので、もし今はまだ十分に子供たちに教えられないとすれば、障壁になっている問題点を挙げていただいて、それを我々医療者や学会、あるいは行政にいろいろ意見を言う立場としても協力して、何とか解決していきたいと思っています。この件に関しては、埼玉は頑張っていますけども必ずしも全ての教育委員会がそうではなくて、なかなか実は壁がありますと言われる地域も非常に多いので、そこをぜひみんなで乗り越えられたらと思います。

【衞藤】ありがとうございます。辻野先生、いかがですか。

【辻野】坂本先生や木村先生もおっしゃったように授業の中に学習指導要領とかそういうところに入ってはいるんですけれども、それが実行されるようになるには、環境の整備ってとても大事だなと思います。この春に文部科学省からエピペンのトレーナーが配られたり、日本学校保健会からアレルギーのDVDが作成され配られたりしていますので、そういった資料があれば全国でもできるのではないでしょうか(注9)。私は教職員の研修を主に担当して、ASUKAモデルを推進する立場ですので、この先、風化することなくしっかりやっているかということを見届けていきたいです。また心肺蘇生のガイドラインも今2010ですが、何年か毎に変わっていくと思いますのでそういった時は、ASUKAモデルの内容もそれに併せて見直していけるようにしていきたいと思っております。

注9)関係資料(学校保健ポータルサイト)
/books/archives/51

【衞藤】ありがとうございます。道幸先生はいかがですか。

【道幸】私はまだ現任校に赴任して日が経たないので学校でどのような取組でやっているのかというのも実はまだ把握し切れていないところがあります。まずそこから把握していくことと、やはり私だけが危機感を持っていてもだめかなと思うので保健担当の先生方から大切さを広めていき、それが全教職員教員に広がり、子供たちに広がり、その子たちが戻っていった地域に広がり、と少しずつ広げていけるようにこれからも様々な取組を参考にさせていただきながら進めていきたいと思っております。

【衞藤】ありがとうございます。木村先生には先ほど課題ということをお話しいただきましたが、例えば、学校全体として考えた時にこれが必要だろうとか、あるいは学校保健計画とか学校の安全計画、年間の計画ありますが、どう位置づけるかなど、そんな観点で今後に向けてお話しいただけますか。

【木村】もちろんいろいろ計画もあります。でも、ただ先生もおっしゃった通り、計画にいれれていればいいだろうなんていうような雰囲気がもしかしたら今後また出てきてしまうかもしれない。私は一教員なのでその中でいかに教員の仲間、職員の中に危機感を持たせ、誰がリーダーシップを取って学校安全、もちろんAEDもそうですが、全体でやっていかなくてはいけないというところを昨年の秋、筑波大学の研修にも参加させていただいて、実際に自分がAEDを使ったというのもあったので使命感ではないですが、そういったところを県立高校の場合、一つの小さな学校ですけど、そこからいかにこういった本当にAEDももちろん安全についての意識を職員の中でいかに忘れさせずに伝えていき、一つの小さな学校の中ですが、もちろん校長、教頭をはじめ職員の中で推進していく人がいないとだめなのかなと、できることは小さいですが、ここから発信していかなくては、というようなことを考えています。

【衞藤】ありがとうございます。本日はAEDが必要になった場合に備えてということでAEDということを一つの入口にして、人の命を適切に救って、1人1人の人生を豊かに過ごせるようなことを支援するという観点で教職員は何をすべきか。あるいは教育を通じて、子供たちには何を伝えていくべきか。そういうようなことの大切なポイントがいくつか出てきたように思います。お忙しい中、お集まりいただきましてどうもありがとうございました。

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