成長曲線〜学校での成長曲線の活用〜

2.成長曲線はなぜ必要か

Q.成長曲線はなぜ必要なのでしょうか。

A.身長や体重の成長の度合いは、乳児の頃が一番大きく、次に大きいのは思春期と呼ばれる男子で10歳から17歳ごろ女子で8歳から15歳ごろです。しかし、成長は個人によって差があり、成長曲線は、その個々の子どもが適正に成長しているかどうかを判断するために描くものです。

特に身長は、背が高くなると、本人だけでなく、保護者もうれしいものです。しかし、身長が急に伸びたからといって、「大きくなったね」と喜んでばかりもいられない場合もあります。一時的に急に背が高くなるのは、その後すぐに成長が止まってしまう成長異常を示している場合が少なくありません。身長が伸びたからといってもその伸び方が身長成長曲線の基準線に沿っていることが大事なのであり、1時点の測定値だけで判断すると病気を見落とす可能性があるのです。

成長曲線を描くことには、二つの意味があります。

<1> 成長異常の早期発見、早期治療につなげる。

<2> その時点まで成長が適正であることの保証ができる。

<1>の成長異常は、成長ホルモンや甲状腺ホルモン、脳腫瘍などの病気が原因で、その多くは早期に見つかれば対処ができます。<2>は、今後のことは別として、現時点まではその子どもの成長が適正であるという判断の根拠になります。

Q.肥満を評価するのにはBMIがありますが、肥満度とBMIとの違いはなんでしょうか。

A.BMIの正常値は国によって違い、日本では18歳以上では18.5以上25未満が正常範囲と決まっています。これは、18歳以上の場合には当てはまりますが、特に6歳から14歳ごろまでの思春期の子どもにはあてはまらないのです。厚生労働省が平成25年9月3日に3歳から18歳未満までは肥満度[(実測体重-適正体重)/適正体重×100(%)]によって体格(肥満ややせ)を判定するという通達を出して、幼児期と学齢期の肥満度の計算法と体格判定基準を示しています。学校健康診断もこの基準(正しくいえば、6歳から18歳未満の体格判定基準は文部科学省の基準を厚生労働省が取り入れたもの)に沿って行われています。したがって肥満度による肥満ややせの判定基準も今後変ることはないでしょう。この肥満度ですが、例えば肥満度が+25%(肥満度では軽度の肥満)であるといっても、+50%から+25%になった者、0%から+25%になった者、+25%の状態がこの数年続いている者とでは、肥満度+25%の意味は大きく違うのです。したがつて、肥満度についても経年的な動きを検討することが重要であり、肥満度曲線として評価しなくてはならないのです。

イラスト1  イラスト2
 

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