第19回「生活習慣病予防のための健康管理・指導」

■携帯電話と生活習慣

衞藤 ほかに何かありますでしょうか。

道幸 生活のリズムといえば最初も出たと思いますが、就寝時間がどんどん遅くなっているのが気になります。携帯やスマホでやりとりがいつまでも続いちゃうということがやっぱり多いなと感じます。私が小さい頃は家の電話しかなくて、友達の家にかけるにも夜8時を過ぎたら相手のお宅にはちょっと失礼だからやめなさいと、もうそれからは自分の時間ってあったと思うのですけれど今はそれがないのかな。家庭で上手く何時以降は携帯を預かるとかとやってもらえると有難いなと思いつつ、そこまで強制できるものでもないので本人たちには「それだけ遅く起きていると今日、辛いでしょう。だから、ちょっと早く切り上げよう」と話はするんですけれども。やっぱり全体的に皆がやめるというふうにしないとなかなか難しい。

衞藤 そうですよね。特にLINEのようにすぐ返事しないと社会的なプレッシャーもかかるし、一方では刺戟性というか、一旦やり始めるともっとやりたくなってしまったり。そういう部分というのは、薬物と似たようなところもありますよね。だから、それは親の方よりも現実の方にどんどん進んでしまっていて、親もどうやって指導したらいいか分らないのだと思います。携帯・スマホの問題等がイベントを通じて一緒に考えるような機会とか、訴えていかないとなかなかこれは解決しないですね。

木嶋 朝、起きられないですね。小学生でも寝るのが遅いので昼夜逆転現象が少なくありません。目が覚めるのが10時、11時では当然学校に行きたくないと言うでしょうね。お家の方の仕事の都合もあるのでしょうが、結構、家族で夜遅くまで起きていて、翌朝は起きられず、遅刻するということが不登校につながってしまう原因の一つにもなっているように思います。

衞藤 睡眠のことというのは一番、後回しになっているような気がします。でも実は、生体のリズムというのはとても大事なので。特にスマホやテレビゲームのような液晶といっても輝度が高いから目を刺激している。夜はやっぱり刺激がなくて、朝の光を浴びて調節をするということになっているはずですから、そこは何かとルールを決めるなり、現実がどんどん先行してしまっていますけど、子どもたちはそこに耽溺しないようにしないといけない。

道幸 保護者にそういうことを伝えたいなと思って、保護者会を活用しています。中学校だと進路説明会など保護者の出席率が高い機会に、受験に向けての指導の冊子を配布しているのですが、その中に睡眠のことは一番ページをとって説明しています。それがどこまで効果があるかは分からないですが、やはり子どもの生活習慣について、子どもだけで改善するのはとても難しいので、保護者にも伝えていきたいと思います。

木嶋 学校でも子どもたちや保護者に携帯電話についての勉強や研修会などを開いています。特に保護者には携帯会社の方を招いて説明や質問等に答えて頂いたりし、情報提供をしますが、学校や携帯会社などでどうにかしてほしいという保護者の声が多いようです。講師の先生のお話では最終的には親が判断し、親が止めないとだめなんだそうです。家庭の教育力にかかっているということですね。

衞藤 携帯電話は一方で子どもの安全確認とか、そういうので地域情報等なんかが取れるわけですから小学校の低学年ぐらいの子どもでちゃんと学校出たとかが分かるとかそれもある意味で大事なことなのですけれど。でも、ゲームにはまってしまったりとかLINEでつきあったりするのはもうちょっと制限を加えたりした方がいいのかもしれません。上手く使うにはどうしたらいいか、やはり知恵を絞っていかなければいけないですね。
生活習慣病をテーマとして日々の学校の生活の中で感じていらっしゃることを軸にお話しをいろいろ出していただきました。食事、運動、休養も肥満のことも朝食のことも、それから家庭の貧困のこととか格差のこととかいろいろ現代の課題がいっぱい見えてきたなかで子どもたちは逞しく、やはり育っていってもらいたいなと思います。私たちができることはこういうことだということを明らかにしながら日々、またそれぞれ学校で指導をいただいたりすることがよろしいのではないかなと思っています。本日はどうもありがとうございました。

     

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