第10回 児童生徒の保健委員会活動事例
 

ワンランク上の生徒保健委員会を目指して

埼玉県立常盤高等学校
山﨑 章子

1 本校紹介

 本校は、埼玉県唯一の県立看護師養成高等学校であり、5年一貫教育として看護科(3年)、看護専攻科(2年)の各学年2クラス、計10クラスの学校です。15歳から20歳までの生徒が在籍し、全県から通学してくるため、長時間かけて通学してくる生徒もいます。看護師を目指す生徒は夢の実現に向けて一人ひとりが大変強い志をもっています。
 また本校では、小中学校において保健委員を経験している生徒は他校より間違いなく多い学校といえます。そして、その誰もが保健委員長ができる生徒たちです。そのような特色ある学校であるがゆえに、保健委員会に求められるものは高く、保健委員になった生徒自身も強い責任感とやりがいを感じているようです。

2 保健委員会の構成および活動内容の紹介

 本校の保健委員会は、看護科と専攻科各クラス2名ずつ、計20人で構成されています。前期と後期で入れ替わりますが、5年間を通して立候補する生徒もいます。活動目標『毎日健康かつ安全にすごせる学校づくり』の実現のために、生徒一人ひとりが自分の健康について責任を持てるようにすること、環境整備を積極的に心がけるようにすることを目指して、年間を通して幅広い活動をしています。その一部を紹介します。

○定期健康診断の事前準備と事後指導(4〜6月)

 定期健康診断マニュアルにもとづき、クラスへの連絡や事前指導、諸検査の補助や記録、事後指導まで連日超多忙の日々を送ります。この時期、「先生たちの大変さがよくわかった。」と話してくれる保健委員もいます。つまり、検査の受け方をわかりやすく説明すること、多人数を限られた時間内で動かすこと、期日までに提出物が集まらないことなどを経験してみて、見通しを持ち、臨機応変に対応する難しさを実感するようです。

○保健だよりの発行(毎月)

 看護を学ぶ生徒たちを対象にしていることを常に意識し、時には何度も書き直すこともありますが、毎月マンネリ化しないように常に新しい知識やタイムリーな情報を集めたり、見やすいレイアウトを工夫したりしています。この経験が「患者さんのためのパンフレット」の作成にも生かされることがあるようです。

○安全点検の実施(4.7.10.12.3月)

 年5回実施する大掃除の際には、各HRの清掃場所を「安全点検」し、危険箇所や破損場所等がないか見回る活動があります。生徒の視点で行う点検は、教員にはなかなか気付かないような細かな箇所までくまなく実施してくれます。このような定期的な安全点検を通し、環境美化・環境整備の重要性について啓発しています。

 

○埼玉県南部地区高等学校生徒保健委員会研修会への参加(毎年10月)

 

 今年度は「被災地に学ぶ〜そのとき高校生は何ができるか〜」(10/23)について講義を聞いてきました。研修内容については、保健だより等を通して全校に報告する役割も担っています。 

○その他

 飲料水の水質検査やインフルエンザ流行時等の健康観察強化月間の実施、ストーブ使用中の点検、学校行事(体育祭・球技大会・宿泊学習等)における救護係なども行っています。

3 おわりに

 このような活動を支えているのが、毎週月曜日の昼休みに行う定例会です。昼食をとりながら、活動状況を確認しています。教育活動全体を通じて保健委員の活動の責任を果たすとともに、つねに「ワンランク上」を目指す本校の生徒保健委員会の生徒たちは、まさに『看護のスペシャリスト』を目標としている常盤生の姿だと思います。

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