第8回「学校保健委員会の立ち上げを巡って」

保健主事の役割

衞藤 学校保健委員会をすすめていくためにも協力者を増やしていくことに力を入れたいですね。

増山 養護教諭が中心ではなく、他の人が進めてくれているところに、養護教諭も学校の保健の専門家としてアドバイスするような形がいいなあと思います。

濁川 学校保健委員会は保健主事が一番動く場所なのですが。

増山 横浜には保健主任はいますが、保健主任は養護教諭が兼ねていることが多いです。保健主事がいれば、その人が中心になるのですか。

濁川 そこがまた問題ですね。高校における保健主事の役割は生徒主事と同じようにあるわけです。義務教育は保健主事がいらっしゃっても、養護の先生が一生懸命やっていたら、楽な校務分掌になってしまうのです。

櫻井 高校もそういうところもあると思います。ただ、最終的に表に立つのは自分であるという気持ちは、高校の保健主事は持っていると思います。

濁川 義務教育は違うのです。養護教諭が仕事ができると、全部してくれて助かるという感じの方も多いし、保健主事も2〜3年のスパンで替わったり、産休明けでほかの校務分掌がないから取りあえず保健主事をするような雰囲気もなきにしもあらずなので、結局養護教諭が1人で学校保健委員会をしているという実情も調査すると出てきます。

櫻井 三重県の高等学校では、生徒指導などの主任も学年主任も保健主事もそうですが、基本的には3年サイクルで、1回やれば3年間やってもらうことが多いようです。

増山 三重県では、保健主事に「学校保健委員会をお願いします」と言えばやってくれるのですか。

櫻井 自分がやらなければならない仕事だとは思っています。学校によると思いますが、私が勤める学校では、主事の仕事として例えば健康診断の日程の中で、何組から順番にやるのか、時間割どおりにいけるかと組んでくれます。保健室には、主事と保健部の専任が組みますし、学校保健委員会も「この時期の校長と教頭の予定を聞いてきたよ」ということを保健主事が言ってくれます。

濁川 いいですね。本校は養教が全部兼ねていますから、全部するわけです。健康診断の日程ももちろん、何時間目に何組が何分までとか組みますし、日程調整から校医さんへの渉外もしています。

櫻井 前任は普通科の学校だったので、校医健診は養護教諭が組んでいました。今の学校は工業高校なので実習がたくさん入るのです。ですから、そういう意味でよく分かった方に組んでもらわないと、こんなところで健診が入ったら困るということが起こるので、先生に組んでもらうという感じです。

濁川 そういう雰囲気があるわけですね。しかし、義務教育は一緒にやりましょうといった感じで、養護の先生ができてしまうと、養護の先生が1人でやるようになってしまうのです。

櫻井 高校も全部養教がやって、「これを朝の会で読んでください」というところももちろんあると思います。ただ、みんなの前で話すのは保健主事の役割であるというのは、根付いていると思います。養護教諭が専門的なことは話すようなこともありますが、基本的に運営していくのは保健主事の役割になっています。ですから、専門以外に相談役がいるという感じです。客観的に見ている身内ですね。

衞藤 養護教諭の仕事と保健主事の仕事になりましたが、それは別々の先生がなっているから、パワーとして働くという面と、養護教諭が保健主事を兼ねることも流れとして出来てきたという面もあって、それぞれ背景があるのだと思います。ただ、学校の中で運営していく上で、養護教諭に負担が集中する部分も一方ではあると今日のお話では聞こえました。それは恐らくいろいろな理由もあって、まだまだ議論が必要なのかなと思います。

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