学校欠席者情報収集システムの活用事例(奈良県教育委員会)

学校欠席者情報収集システムの活用事例(茨城県)学校欠席者情報収集システムの活用事例(奈良県)

奈良県教育委員会保健体育課
指導主事 檜垣 志保

奈良県では、平成21年に流行した新型インフルエンザ(インフルエンザ(H1N1))の対応を踏まえ、医療政策部を中心として、インフルエンザ対策の一環であるサーベイランス体制(監視体制)の向上に取り組んできた。平成21年当時の発生のピーク時には、日々の県内公立学校園のインフルエンザの発生状況を14時までに把握する必要があり、FAX送信された用紙を県教育委員会で集計するという作業を行っていたが、そのために費やした時間と労力は計り知れないものであった。

また、感染性胃腸炎等インフルエンザ以外の感染症についても、奈良県における状況を把握するサーベイランス体制の充実が必要であることから、平成23年度から、国立感染症研究所感染症情報センターが運営する「学校欠席者情報収集システム」の導入に向けての調整を行い、平成24年1月から県下の学校園等のシステムの運用を開始した。

このシステムの導入による効果として、

 

<1> インフルエンザをはじめとする感染症の流行状況をリアルタイムに把握でき、学校間の情報共有と早期探知による感染拡大防止等、適切な準備が可能になること。

<2> 学校での直接入力により、保健所や学校医、教育委員会に学校園ごとの感染症発生の状況報告が届くため、敏速な連携により早期の感染症対策が可能になること。

<3> 感染症に係る報告の合理化

 

等があげられる。<3>については、運用開始時に、学校保健安全法施行規則第18条に規定する感染症による出席停止の情報を入力し、学校及び教育委員会の双方が月単位(月報)又は日単位(日報)で、書面に出力し保存しておくことで、学校保健安全法施行令第5条(保健所への連絡)及び第7条(設置者への報告)に当たることを通知した。感染症に係る報告については、各学校園での報告作成の手間と時間が短縮され、教育委員会や保健所においても、発生当日に確実に状況を把握できるため利点は大きい。なお、学校は、システム入力により保健所等への感染症に係る連絡となるが、感染症発生時には、これまで同様に継続して保健所等と対応についての連携を図っている。

学校欠席者情報収集システムの運用後、学校における感染症対策は、学校医や教育委員会、保健所等との情報共有や早期探知が可能となり、迅速な対応がしやすい体制となった。

今後とも、県教育委員会では、学校欠席者情報収集システムを活用し、保健指導や学校保健委員会の資料等、学校保健に生かせるよう教職員のスキルアップを図るとともに、各学校園において、日々の入力が確実に行われるための体制を整備することが重要であることを伝えていきたい。

掲載日時:2015/01/22   

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